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2006/03/13

北トピア~東京ツアー 2

IMG_8572 「星めぐりの歌」でステージが始まる。
 空(天井)全体に星が映し出され、その下に、李政美が浮かび上がる。せりちゃんのベースだけの伴奏。はじめて聴くアレンジだった。シンプルな音が、余計に想像力をかき立てる。真上にはORION。歌のイメージぴったりの世界。

IMG_8580 あなたが笑っていると
 ライトが明るくなり、いつものスタイルに戻る。いつもにまして、伸びやかな声がプラネタリウムの会場を包み込む。

 王子は李政美が高校時代に通学で通った道。「金剛山歌劇団に入ろうと楽器を練習していた」とのエピソードも披露。私のふるさとは共和国でも、両親の故郷済州島でもなく、ここが、私の故郷。
「ここが私の故郷。ここで私の、私に繋がる歴史も全部自分で受け入れて、そのままの私で生きていこうと思ったとき、ここが私の故郷と感じた、その時に生まれた曲が、この曲です」
 京成線

 矢野さんが、「ありがとういのち」のイントロを弾き始める。「矢野さん、違うよ・・・。」(笑い)
 プラネタリウムで歌うことで、すこし曲の流れが違うのかもしれない。

IMG_8593 「金子みすずも詩を書くことを止められて、自分の子どもも取り上げられそうになって、26才で死んでしまうんですけど、彼女の残してくれた詩には、ものすごく地べたに近いところから、世界を見ているような、そんな優しい言葉の裏には、とても深い、眼差しを感じます」
 「ビオレッタパラも、ありがとういのち、こんなに私に沢山のものをくれてありがとうといいながら、最後まで生きられずに死んでしまいました。星とたんぽぽありがとういのちを歌います。」

 星とたんぽぽを聴くのは、本当に久しぶり。ありがとういのちは、矢野さんと順平さん、アレンジが違ってそれぞれの素敵さがある。

 あなたをなはさない
 新しいラブソング。ボサノバタッチのこの曲も、歌い込むにつれて、輝きを増してきている。どの曲も、聴くたびに新しい発見と魅力を感じるね。

 「最近歌い始めた曲です。
 the water is wide
 日本語で歌えるように訳してみました。」

 向こう岸は はるか彼方
 飛んでゆく 翼もない
 私と 愛する人
 運ぶ舟 下さい

 愛は優しく 愛は温か
 始まりは いつも甘やか
 でもいつか 愛は色あせ
 輝きさえ 消えてゆく

 さあ舟を 漕ぎ出そう
 波は荒く 櫓は重くても
 この愛の 深さに
 おぼれることも 恐れずに

 The water is wide, I can't cross over
 And neither have I wings to fly
 Give me a boat that can carry two
 And both shall row, my love and I

 イムジン河や、湖上、オギヤディアなどを彷彿する曲。イメージが繋がっていく。

IMG_8607 「ラブソングを続けて歌います 中原中也 湖上
 この曲も、恋人同士が舟を漕ぎ出す歌です。みなさん、映像を思い浮かべながら聴いて下さい。」

IMG_8624 この歌が流れ始めると同時に、李政美の上に満月が浮かび上がる。心憎い演出。

 2003年8月、鶴来のもく遊りんで行った李政美のLIVE。野外ステージを満天の星空の下で・・・というステージを夢みていたけれど、当日は何と台風直撃。降水確率の低さを根拠に野外LIVEを決行。奇跡的にLIVE中だけ雨が降らなかったという経験がある。あの日のプログラムも、星に関する歌が沢山並んでいたなぁと、そんなことを思いながら聴いていた。

 次の歌もラブソングです。韓国の詩人ト・ジョンファンの詩に曲をつけました。
あなたの墓のそばに

IMG_8627 この曲を歌うときの李政美の表情がとても美しい。遠くを見つめるような瞳。言葉の一つひとつが物語となって心に届いてくる。

IMG_8637 カラカラに乾いた田んぼのあぜ道を、空っぽの背負子を背負って私は歩いていく。
 悲しくって悲しくって、あんまり悲しくって、何だか笑いがこみ上げてくる・・・。
 ひでり
 最近、この曲を歌うときには、李政美は日本語訳を語ってから歌うようになった。そうすることで、想像力が働き、歌の持つイメージがさらに広がっていく。

 「じゃぁ、民謡を歌います。みんな歌って下さい。チンドアリランミリャンアリラン・・・。チンドアリラン、知ってる?」 「誰に聞いてるの?」矢野さんのつっこみに、「あそこらへん・・・」この、アバウトな受け答えが何ともおかしい。

IMG_8700 「じゃぁ一緒に歌うよ。ここに来て。芸能人は恥ずかしがってる場合じゃない」半ば強引に誘われ、歌の途中に生徒達が会場に降りてくる。初々しくてとてもかわいらしい。顔を見合わせながら、でも少しずつ体が動いてくる。会場中から大きな拍手。

 「まだいるんだよね。みんな出ておいで~。ミリャンアリラン行きます。一緒に歌いましょう」

IMG_8702 いつもながら、この曲のあたりで、会場中が一つになっていく。途中でハルモニもステージに引き出されて・・・。チャンゴを叩き民謡を歌い始めると、李政美の中に流れている血が熱く流れ始めるのを、見ている者も感じ引きこまれていく。

IMG_8707IMG_8714

 「楽しいコンサートでした。中学生高校生がかわいくって。もう私は、もう母親の年代ですから、あの子たちがあの姿で立ってるだけで、ウルウルしてしまいますけど。」


 「学生の頃は、西洋音楽を勉強していて、なんか体になじまないようなそんな気がして、私の本当に歌いたい歌ってどんな歌かな、私の声ってどんな声かなってずっと探してきて。オペラの勉強もしたし、パンソリの勉強もしたし。でも、どちらでもなくて。私の歌っている民謡も、韓国の民謡歌手のようには歌えないのですけれども、私は私のアリラン、私のシャンソン。ジャンルに関係なく、私が歌えば私の歌。そんな感じで歌えばいいかなと思って、今はすごく自由なんですね。何を歌ってもすごく自由。だから、生きていくことも、自分は朝鮮人だけれども、そのことを大切にしながら、民族とか国家とか、そんなものに自分は縛られないで、自分は生きていける。そんな自信があります。私は私。でも私が受け継いできたものを大切にして、次の人たちにちゃんと伝えていく、そんな役割を私は持って生まれたので、そのことを生きている間ずっと一生懸命やっていきたいなって、そんな思いです。」

 李政美が歌の合間に話す言葉一つひとつが、心の中に染みいってくる。彼女の生きざまから歌から、どれだけ励まされたことだろう。彼女が歌う曲の一つひとつが、彼女の生き方・祈りと重なって伝わってくる。

 「私たちが心に思い描く世界、それがすべての現実を作っているなってそう思っています。祈ることを大切にしたいと思っています。最後に歌いますね。」

IMG_8745 What a Wonderful World

 花の香り 鳥の声
 うたうは 君とぼく
 何て素晴らしい 世界なんだろう

 月に佇み 仰ぎ見る
 大きな 青い星
 何て素晴らしい 世界なんだろう

 僕らはここに生まれて
 幾つもの時を 愛し合う
 君の思い ぼくの思い
 巡りあう この星

 子どもたちの 遊ぶ声
 大空に こだまする
 何て素晴らしい 世界なんだろう
 
 そう 何て素晴らしい 世界なんだろう

~アンコール~
 「今日のコンセプトは『女性がもっと元気になるように』ということだったので、元気になる歌を歌います。」
 そのままで大丈夫

 あっという間の1時間20分だった。次は6月かなぁ。

 追伸
 打ち上げで、志澤佐夜さんと話をした。「さっちゃんのまほうのて」のさっちゃんご本人。何とまぁ。来年2月から、ナヌムの家支援コンサートを計画しているとのこと。何かの形でまた関わらせてもらえたらうれしいな。しかし、人のご縁って、本当に不思議でおもしろい。

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