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2011/08/19

生きているだけで  【LIVE】

今年のツアーも、少年院でのコンサートからスタートした。

2010年のコンサート
あなたが今生きている ただそれだけで

去年は李政美も、佐久間順平も、教官も生徒も、みんながきんちょうした中でスタートして、その緊張感がゆっくりとほどけていく様子に、心のそこからの感動と温かさをもらった時間だったけれど、今年は、李政美という人を知っていて迎えて下さる教官のみなさんと、2度目という安心感からか、ゆったりとした雰囲気で始まったステージから、また違う感動をもらうことができた。

李政美 佐久間順平に加えて、今年は斉藤とも子さんも同行。
スタッフのみんなと、この、貴重な時間を過ごした。

2011/8/18(木) 少年院にて(クローズド)
セットリスト

1.あなたが笑っていると
2.京成線
3.ありのままの私
4.私と小鳥とすずと
5.ありがとういのち
6.そのままで大丈夫

7.「8月6日」 朗読 斉藤とも子

8.イマジン
9.Smile(スマイル) 佐久間順平
10.ローズ

コンサートのはじめに、李政美の名前や故郷の話をして、時折笑いも交えながら柔らかく時間が進む。
この日の1曲目も『あなたが笑っていると』

ギターの音色と李政美の歌声が、初めて聴くであろう子どもたちの体全体から染み入っていくのを感じる。
ギュッと握られたこぶし
まっすぐな姿勢

そうしなければいけない、彼らの日常の中の 非日常の時間。

あなたが笑っていると
あなたがいま、生きているただそれだけで・・・
わたしはとても幸せなんです

李政美の親しい友人が、最近なくなったと言うこともあって、この言葉は、彼女自身へのメッセージでもあったのだった。

生きたいのに生きられない人がいる
そんな中で、自分がこんな風に、生きていて、歌を歌う機会を与えられているということ・・・。

その思いが、歌とともに、子どもたちに届く。

『後ろにいる先生方が、とても喜んで下さっているのがうれしい・・』と李政美。
その一言に、先生方の表情もほころぶ。

両親の話。
小さなうちに済州島から日本に渡り、ずっと「帰りたい帰りたい」といっていたこと。
母親が亡くなった後、父親が済州島に一人で帰り、なくなる直前に兄が迎えに行ったこと。
最後まで、故郷で死ねなかったことを悲しんでいたという話。

そんな両親の元で育った自分の、故郷観。
日本で生まれて日本で育っているのに、ここが私の故郷となかなか思えなかった。
朝鮮学校へ通っていたこともあるし、同胞と話すことはあっても日本人の中になかなかとけこめなかった。
ずっと日本で暮らしていくという実感がなかなか持てなかった。

家業の廃品回収業(バタ屋)であったこと。たくさんの人が間借りをしていたこと。
出自も様々で
家がとても汚いと思われていたこと。朝鮮人である自分。

いつか消しゴムですべて消して、違う自分になりたいとずっと思っていた。

ここが私の故郷ではないと思っていたけれど、両親の故郷である済州島はもちろん自分の故郷とは思えない。見たことも行ったこともない。どこで自分が根を張って生きていったらいいのかな・・と、そんなことをずっと考えていた。いつかここから逃げ出すことばかりを考えていた。
そんな私が、たくさんの出来事や出会いが積み重なって、ようやく、ずいぶん大人になってから、私が生まれたこの場所が故郷なんだって思えた時に、こんな歌が生まれました。

顔も知らない ハルモニ、ハラボジ
いくつものアリラン峠越えて
辿り着いたこの町
京成線に乗って帰ろう
この町もまたふるさと
京成線

彼らがここをでて、根を張って生きていける場所を探してもらえること。
自分自身を見つめること
大切に思うこと

そういう思いが、後ろで聴く、自分たちのところまでひしひしと伝わってくる。
いつも以上に、MCが長い、そんなところにも、李政美の気持ちが感じられた。

曲の中に出てくる、アリラン。
私にとってのアリラン峠は、両親が超えてきた、この海なのかなと・・・語る李政美。

そこから逃げ出したいと思っていた自分が、そこがあったからこそ、今の私がいるんだと思えるようになってできた歌。それが「ありのままの私」
自分のことがキライ、それは周りの人たちのこともキライ。
大学も一応行ったけれど、ほとんど家にこもって学校に行けなかった自分。
自分を否定し、人を愛することもできなかった自分。
大丈夫、と自分を抱きしめる思いでできたこの曲が、また、子どもたちの心を抱きしめる。
自分一人で悩んで迷って・・でも、人と共感し合えることの喜びを知って。

ありのままの私
誰も信じられずに暗闇の中さまよっている
明日はきっと生まれ変われる

ありのままの自分を愛しさえすればいい
ほら、心がこんなに澄んでくる
ありのままの自分を愛しさえすればいい
ほら、目に映る世界は新しい
ありのままの自分を愛しさえすればいい
ほら、すべてのいのちがいとおしい


せっかく来てくれたので、皆さんに紹介します。
斉藤とも子さんです。

その言葉に誘われて、とも子さんが子どもたちの前に立つ。
すぐに詩の朗読に入るのかと思いきや、とも子ちゃんは、自分の生い立ちと心の葛藤。
そして今に至るまでの人との出会いなどを話し始めた。

Dsc05083

話さずにはいられない、そんな雰囲気で、この場が包み込まれていたのだろう。
そして、先日広島で読まれた、『8月6日』の朗読が始まる。

順平さんのギターをBGMに、この詩が読み上げられる。

「8月6日」 朗読 斉藤とも子
高木いさお

8月6日

忘れてはいけないことは

決して忘れてはいけない

8月6日がやって来たら

「忘れてはいけない!」と声に出そう

8月6日がやって来たら

1945年に生まれていなくても

「忘れてはいけない!」と声に出そう

8月6日じゃなくても

戦争の話が出て来たら

「忘れてはいけない!」と声に出そう

8月6日じゃないし

戦争の話も出ていないけど

生命
いのち
のことを考えるときは

「忘れてはいけない!」と声に出そう

そして

生きたいのに死んでいった

沢山沢山の人たちのことを思いながら

生きていることの意味を考えよう

子どもたちだけではなく、そこにいるみんなが、詩の世界に引き込まれていた。
そして続けて、李政美のイマジン。

8.イマジン
想ってごらん
持つものなんか何もなくて
奪い合うこともない
僕らは兄弟だから
みんながこの世界を
分かち合ってるって

夢なんかじゃないって
君も気づくはず
みんなの願いがいつか
世界をひとつにする

(訳詞 李政美)

Dsc05092

今年は、順平さんからも歌のプレゼント。
笑顔でいることが、自分にとってもまわりにとっても、本当に大切だよ・・という思いが伝わる。

9.Smile(スマイル) 佐久間順平

10.ローズ

最後には、ローズでコンサートが締めくくられた。
昨年よりも長い、1時間半のコンサート。
でも、あっという間に時間は過ぎた。

その場ですぐに座談会。
教官の言葉も、去年とはひと味違う。


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コメント

石川ツアーお疲れ様でした。
ホントに充実したあっという間の5日間でしたね。
称名寺にいらした方と出会う度に「今年のちょんみさん、ますます素晴らしくて感動しました。」と、声が寄せられています。
どなたも、いまだに余韻が残るステージだったようで嬉しい限りです。

その中のお一人が「yamaさんのblogを読んでから称名寺に行ったから、なおさら感動した。」と話されていました。
嬉しいですね。

多くの方に支えられて51回。

さらに更新して行きましょう♪

有難うございました。そして、お疲れ様でした。

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